文責 社会保険労務士矢島
働きながら障害年金はもらえるの?②
第2話 「厚生」「基礎」私はどちらの障害年金?
働きながら障害年金はもらえないのではと、年金の請求申請を躊躇していらっしゃる方の後押しになるように、障害年金について先月よりご案内をさせていただいております。
第1話で障害年金には「障害厚生年金」と「障害基礎年金」があり、それぞれ、その障害の原因となった病気やけがで初めて医師または歯科医師等の診療を受けた時(これを初診日といいます)にどんな年金制度に加入していたかによって、請求できる年金が違ってくるとご説明いたしました。
では、『どんな年金制度に加入していた』とはどういうことでしょうか。
まず、「障害厚生年金」は、厚生年金保険制度の被保険者である期間に初診日のある方用の障害年金と定義できます。
厚生年金保険は、基本的に
ア 中学卒業後、厚生年金保険の被保険者になってから70歳未満まで
が被保険者になり得ますので、この間の加入期間中に初診日のある方が「障害厚生年金」を請求できると言えます。
反対に、「障害基礎年金」は厚生年金保険被保険者以外の期間に初診日のある方用の障害年金と、ざっくりした言い方でしたら定義ができます。
ただし、上記の厚生年金被保険者以外の期間は
イ 国民年金加入期間(20歳以上60歳未満)
ウ 20歳前期間(出生時含む)
エ 日本国内に住んでいる60歳以上65歳未満期間
を指しています。
上記のウ・エは、もちろん、厚生年金保険被保険者期間は除きますので、一般的な年金制度には加入していない時期でもありますが、障害年金としては、対象期間としています。
(なお、エにつきましては、老齢基礎年金を繰り上げ受給している方も除かれます)
つまり、『どんな年金制度に加入していた』のかを考えますと、アの期間なら「障害厚生年金」としての初診日対象ですし、イ~エの期間でしたら、「障害基礎年金」としての初診日対象であると言うことになります。
逆に言えば、ア~エの期間から外れた時期に初診日がある方は、障害年金の請求は原則できないということです。
具体的な例を挙げますと、初診日にすでに65歳以上である方で、厚生年金保険被保険者でもない場合は、障害年金の請求はもう基本的にできません。
また、例えば30歳の方が、厚生年金保険被保険者でもなく、国民年金にも任意加入されていない海外居住中の期間に初診日がある障害について請求しようとしても、年金未加入期間における初診日になりますので、こちらの場合も基本的に請求はできません。
働きながらの障害年金の請求を考えて見える方々にとっては、自身の初診日がア~エの期間に該当するかについては、年齢的に大抵どれかに当てはまるはずだと思えるでしょう。
しかしながら、上記の30歳の方の例のように、年金未加入期間に初診日が発生するような場合については、『どんな年金制度にも加入していない』という話になります。つまり、その障害の初診日に、いずれかの年金制度に、ちゃんと加入していたかの確認が必要になります。
よく問題になるのは、退職時に国民年金加入手続きを怠ることによる未加入期間の発生です。
未加入だったことによって即座に請求ができないということにはなりませんが、今後ご説明させていただく保険料の納付要件に影響が生じることがあります。
未加入期間ではなかったかとご心配でしたら、弊所・ひまわり事務所やお近くの年金事務所にご相談してみてください。
いずれにしましても、未加入期間となっている時に交通事故などにより初診日が生じた場合は、大事な障害年金受給機会を失うことになりかねません。
退職時には必ず年金の切り替え手続きを、年金事務所やお住いの市町村窓口でお忘れなく行ってください。
障害年金を受給できるには、先ほどのお話にもでた年金保険料の納付要件等、他にもいくつか条件もあります。
引き続き、これらの要件についてご案内をさせていただくつもりです。
次回をお待ちください。
お気軽にお問い合わせください 「電話」でも「メール」でも「直接お越し頂いても」
名古屋ひまわり事務所
会社設立 介護・障害福祉業 派遣業 建設業などの独立起業 に強い 名古屋ひまわり事務所
愛知県名古屋市中村区名駅3-28-12 大名古屋ビルヂング25階
電話 (052)856-2848
名古屋ひまわり事務所 総合サイト
まずはお電話でお問い合わせください 名古屋ひまわり事務所
メールでもお問い合わせください 名古屋ひまわり事務所
アクセス 名古屋ひまわり事務所 相談無料です
岐阜ひまわり事務所
会社設立 介護・障害福祉業 派遣業 建設業などの独立起業 に強い 岐阜ひまわり事務所
岐阜県羽島郡岐南町八剣北4-111 奥田ビル7階
電話 058-215-5077